八葉の峰々に囲まれた密厳の浄土、高野山。弘法大師空海が真言密教の聖地として開いて以来、1,200年の永きにわたって人々の魂を救い続けてきた仏の里です。本作では、世界遺産高野山の四季折々の豊かな自然と数々の重要文化財の寺院を四年の歳月にわたり撮影しました。高野山の見どころである壇上伽藍、総本山金剛峯寺、御廟のある奥の院を三巻構成で紹介。
1巻では、壇上伽藍の中心である根本大塔をはじめ主な建造物の紹介と曼荼羅について。
2巻では、真言密教の修行の道場である総本山金剛峯寺について。
3巻では、四十万基の墓石が眠る奥の院を紹介。さらに、各巻で高野山大学名誉教授の高木、元先生が大師の教えをわかりやすく解説します。
また、高野山の代表的な年中行事である「御逮夜法会」「旧正御影供」「宗祖降誕生会(青葉祭り)」「萬燈供養会(ろうそく祭り)」の様子も紹介しています。生きとし生けるものすべてに仏性が宿り、すべての人が仏になれるという弘法大師空海の言葉は、生命の質を問い直す必要に迫られた現代だからこそ、大きな意味を持ちます。衆生救済を願いながら魂の安息を求める大師の旅は、同行二人の教えのとおり、我々とともに今なお続いているのです。
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